お久しぶりのコラムになってしまいましたが、今回はSERLAとして嬉しいニュースです。
SERLAの活動の一つとして「研究」がありますが、これまでは具体的な結果を何も報告できていませんでした。
ようやくというか、このたび、カナダの医学雑誌 The Journal of Rheumatology にSERLAの関わった研究が発表されましたのでご報告させていただきます。
この研究は日本の5つの医療機関で、巨細胞性動脈炎という病気に対してトシリズマブ(IL-6という炎症を起こすサイトカインの働きを抑制する薬剤)を使用した患者さんが、実際にどのような経過をたどっているかを調べたもので、特に病気の再燃が起こった後や、トシリズマブによる有害事象で使用を中止した後にどのように対応されているかを調査したものです。
結果としては、トシリズマブの投与間隔を延長したり、トシリズマブを中止した後には病気の再燃が起こりやすいものの、トシリズマブの投与間隔の調整や他の治療薬の追加などによって再燃後も良好な経過をたどることがわかりました。
この5つの医療機関にはいずれもSERLAのメンバーが所属しており、SERLAのメンバーも研究に携わり、多くが論文の著者にもなっております!
また、この論文は Editorial (掲載された論文に関するテーマについて専門家が分析し、見解を述べたもの) にも取り上げられ、専門家にも高い関心を持ってもらえたようです。
今後もSERLAがこういう「研究」という形でも世の中に貢献できたら嬉しく思います。